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【中古本】商品状態の見極め方(セット本、単行本、雑誌編)

 
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副業で物販と中小メーカー向けマーケティングコンサルをやっています。 物販、コンサル、それぞれに関するノウハウや、ビジネスマンの副業について記載していきたいと思います。
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中古本の取扱いでよく悩むのが、商品コンディションの決め方です。「非常に良い」で出そうか、「良い」で出すべきか、はたまた「可」で出品すべきか?仕入れ商品を前にして頭を抱えるセラーも少なくないでしょう。セラーそれぞれに決め方の基準を持っていると思いますが、ここでは私が実施しているコンディションの決め方について書いていきたいと思います。

 

Amazonのコンディションガイドラインとその基準

Amazonではカテゴリーごとのコンディション基準を以下のように定めています。

本のコンディションガイドライン
ISBN付きの本/ISBNなしのコミックセットISBNなしの本(古書)
新品未使用で完全な商品。まだ読まれていない商品。ダストカバーと保護用の包装がある場合は、それらが無傷で完全な状態である商品。付録がすべて含まれ、電子付録用のアクセスコードがある場合はそれらがすべて有効かつ使用できる状態である商品。カバーまたはページ上に何らかの書き込みがある本、「バーゲン」や「処分品」とマークされた本、または他のラベルが添付された本を、「新品」として出品することはできません。日本の再販売価格維持契約が適用される本の場合、新品の本は定価で出品する必要があります。取り扱い不可
中古 – ほぼ新品ほとんど読まれた形跡がない完全な状態の商品。カバー、ページに書き込みや折り目などがない商品。ギフトに適している商品。「バーゲン」と表示された本は、「バーゲン」の本として購入されたときと同じ状態にある場合、このコンディションで出品できます。左記に同じ。年月による紙の変質がある場合にはコメント欄に明記してください。
中古 – 非常に良い使用されているが、非常にきれいな状態の商品。ページも完全な状態で、書き込みや線引きがない商品。背表紙にも傷がない商品。古びてはいるが、目立った傷がない商品。書き込みや線引きがない商品。カバーやページに傷などがある場合はコメント欄に詳しく記入してください。
中古 – 良い使用されていても、きれいな状態の商品。ページとカバーが完全な状態で(該当する場合、ダストジャケットも含む)、背表紙に多少の傷が見られる商品。半分以下のページに書き込みや線引きがある商品。蔵書印が付いている商品。古びており、軽度の傷がある商品。数ページに多少の書き込みや線引きがある商品。蔵書印が付いている商品。本の状態はコメント欄に詳しく記入してください。
中古 – 可文字が問題なく読める状態の商品。ページやカバーに傷などがなく(ダストジャケットが紛失していても可)、ページにはペンやマーカーでかなりの書き込みや線引きなどがあるが、文字が読める状態の商品。付属品は紛失していてもよい。(「付属品」とは、元の書籍に同梱されているものを指します。特典付きの本とは異なり、付属品の有無で異なるISBNが付与されることはありません。例: CD付き書籍など。注意: 付属品のみの販売はできません。)製本状態にない商品もしくは製本されていない商品で、ページ数が不足しておらず、文字が問題なく読める状態の商品。ページにはペンやマーカーでかなりの書き込みや線引きなどがあるが、文字が読める状態の商品。古びており、破れ、大きな破損がある商品、また製本状態にない商品もしくは製本されていない商品。ページ数が不足しておらず(ダストジャケットが紛失していても可)、書き込みや線引きなどがあるが、文字が読める状態の商品。本の状態はコメント欄に詳しく記入してください。
出品不可の本かびている、ひどい染みや臭いがある、汚れている、ページ数が不足している商品、または文字が読めない商品は、出品できません。また、サンプル用の冊子や校正前の原稿その他プロモーション用の本の出品は禁止されています。ページ数が不足している商品。

出展:Amazonコンディションガイドラインより抜粋

ご覧の通りコンディションガイドラインでは、本が「読めるかどうか(判読可能か)」が状態決めの基準となっています。いくら書き込みや破れがあったとしても、本として読める限り出品は可能です。

しかしこのガイドラインだけを見て、どうやって状態を決めたらいいんだ!と多くのセラーが思うはず。そこで、見るべきポイントを以下に解説していきます。

 

どうやってコンディションを決めるのか、見るべき箇所と項目

中古本の場合、見るべき箇所と項目がいくつかあります。細かく見ようと思えば、いくらでもチェックポイントを増やし、細かく検品することは可能です。しかし副業ビジネスマンにとって、そこまで状態を細かく見ている時間や手間はありません。また、出品者が思っているほど購入者がコンディションを気にしていない場合も多いものです。

必要最小限の労力と時間でコンディションを決められるよう、私の場合は以下の箇所と項目を見るようにしています。

 

中古本で見るべき箇所

  1. 背表紙
  2. 小口
  3. カバー
  4. (本の)中身

中古本のチェック項目

  1. ヤケ
  2. 折れ、しわ、破れ、シミ、汚れ
  3. 書き込み、線引き
  4. 水濡れ
  5. 表紙カバーの有無、その他ダメージ(落丁、乱丁)
  6. 箱付きの有無(箱付きセット本の場合)
  7. 付属品の有無(付録つき雑誌の場合)と開封、未開封

それぞれ見ていきましょう

 

ヤケ

ヤケのレベルは状態決めにおいて考慮すべきです。しかしAmazonコンディションガイドライン、「本」の項目を見ていただければ分かりますがヤケに関する記述は一言もありません。ガイドラインを文字通りに解釈すれば、ヤケの程度がどんなにひどくても、キズや書き込みさえ無ければ規定上「非常に良い」で出せそうに思えます。

しかし現実はそうではありません。自分が購入者だったとして、非常に良いと思って購入した商品にひどいヤケがあったら、どう思いますか?それこそクレームの一つも言いたくなりますよね?

ここで難しいのが「ヤケのレベルをどう判断するか?」です。ヤケには様々なレベルがあり、色味で言えば濃い茶色から黄色っぽい茶色まで、その程度に幅があるのが実状です。また、見る人の主観によっても状態の判断には幅が出ます。従ってこの点に関しては、ある程度、経験則的な主観で判断せざるを得ません。

例えば、司馬遼太郎の「坂の上の雲」の文庫本セットを例にとってみます。こちらは新品のセットです。

 

 

背表紙は色あせておらず、天、小口部分は汚れやヤケの無い、真っ白な状態です。一方、以下は私が実際に出品・販売した商品とその状態です。

 

良い(その1)

背表紙にヤケは見られません。しかし天部を見ると3冊がヤケて他の巻より黄色っぽくなっています。

小口部分についても同様です。そのため、このセットは「可」よりはまし、「良い」のコンディションとしました。

 

良い(その2)

上記同様、背表紙にヤケはありません。天部と小口にも上記のような大きなヤケはありません。

 

しかし、全体的に色が薄く変色しており、小口の中央部は手あかのような黄色っぽい、汚れも見られます。そのため、このセットも「良い」コンディションとしました。

 

可(その1)

セット全体の背表紙がヤケて色が薄くなっています。特に1-3巻は他の巻より薄くなっています。

 

天と小口を見ると、4-8巻は濃いめの茶色に変色しています。上記「良い」の2つのセットと比べて、全体的に「ヨレヨレ」な感じの使用感が漂っているのが分かります。

 

可(その2)

全体的に背表紙がヤケており、その状態もまだらです。

天と小口を見ると一部、白く見える巻もありますが、全体的にヤケてまだらに変色しています。

 

可(その3)

これは分かりやすい「可」だと思います。背表紙がヤケて、もはや本来の黄色ではなく白に近い状態です。天部もまだらにヤケて変色しています。

 

小口部の写真は撮り忘れましたが、天部と同様です。また、全体的にくたびれた感じがします。

ヤケについて「非常に良い」、「良い」のいずれか判断に迷う場合は、コンディションを一つ下げるようにしています。(非常に良い→良い、良い→可)これで今のところ状態に関連した購入者からのクレームは来ていません。

 

折れ、しわ、破れ、シミ、汚れ

表紙カバーの天の部分でしわ、破れのあるパターンが多いです。折れは表紙の内側でカバーが丸まっていたり、中のページが折られてシワになっていたり、といったものがあります。

表紙カバー内側の折れ

コンディションガイドラインでは、これらのダメージが無いものを「非常に良い」多少のキズレベルであれば「良い」にする、としています。

シミや汚れに関して言うと、小口の部分には手あかというか汗じみのような汚れが付きやすいです。また、天部には、部分的に茶色い斑点(カビ)の付着していることがあります。こうしたシミや汚れが目視で認められた場合、これも程度によりますが「良い」以下のコンディションをつけるようにしています。

 

 

書き込み、線引き

ガイドラインに則れば、書き込みがあった時点でその本は「良い」以下のコンディションとなります。注意が必要なのは、店舗で思わぬ利益商品に巡り合った時。その瞬間は舞い上がってしまい、外側の状態だけ確認して中身を見ずに買ってしまうのですが、家に帰って検品してみたところ、かなり書き込みがされていた、というパターンです。思っていたコンディションからランクを下げないといけなくなり、想定していた利益が見込めなくなってしまいます。

書き込み、線引きの例

書き込みや線引きは、特に資格系の本に多いです。以前の持ち主が勉強した時に書き込んだと思われるものです。通常は仕入れをする前に、中身をぱらぱらとめくって書き込みがないかを確認しますが、店舗では意外とこの中身チェックをせずに仕入れてしまうことが多いので注意しましょう。

 

水濡れ

購入者に最も嫌われるダメージが、この水濡れです。お茶やコーヒーなどを思わず本や雑誌にこぼしてしまったことがありますよね?そうすると、ご存じのようにページが膨らんだり、しわしわになったり、乾いた後もその部分だけ、かぴかぴになる、シミになる、などの痕跡が本に残ってしまいます。

万が一、購入したセット本の中に、水濡れが混じっていた場合、程度によりますがコンディションを下げる覚悟が必要です。本来は店側がコンディションを表記しておくべきですが、中には理由を明記せずに安売りしている店もあります。

私も中古のセット本で過去に失敗した経験があります。

水濡れした本の例(ページ下部)

見た目にはヤケも少なく、状態が良さそうだったのですが、実際には内側ページが水濡れでボロボロになっていました。購入する際、商品にコンディション説明は一切なし。セット本として梱包されているので中身は確認のしようもありません。もちろん、この水濡れを発見した時点でコンディションは「可」です。返品しようかとも考えましたが、まあ全く読めない状態でもないから、と思い直し、写真と説明文を掲載して出品しました。しかしなかなか売れず、数か月かけて、最後は赤字にならない程度の価格で売り切りました。今だったら、ここまでのダメージで説明の無い商品は確実に返品しますね。

Amazonでは自分が出品者として同じことをやらないよう、特にダメージのある項目については説明を明記しましょう。

 

表紙カバーの有無、その他ダメージ(落丁、乱丁)

表紙カバーの有無は分かりやすいと思います。カバーがなければもちろん、コンディションは落とします。(ex. 非常に良い→良い、良い→可)

ページが丸ごと抜けていたり(落丁)、印刷不良や汚れなどでページが読めなかったり(乱丁)する場合はガイドライン上、出品ができません。店舗では落丁、乱丁のあるセット品をあえて安売りしている場合があります。その場合は商品にそれと分かるような記載がされています。プロパーやネットで入れ替えて販売しても利益が出るセット本なら購入しても良いですが、そうでなければ落丁、乱丁本の仕入れはしないのが無難です。

 

箱付きの有無(箱付きセット本の場合)

セット本の中には、もともと外箱に入れて販売されている商品があります。外箱が初めからついていて、しかも箱も本の中身もきれいな場合は文句なしの「非常に良い」で出品できます。単品をバラで買い集めてセットにした場合など、外箱が付いていない状態で出品するときは「良い」です。

箱付きセットの例(非常に良い)

しかし外箱はついているものの、一部が欠けていたりボロボロだったりする場合は、ランクを落として「良い」で出品しています。

箱はあるが、ふたがない(良い)

そこまでひどいダメージが無かったり、気になるほどの汚れでもなかったりする場合は、中身の本の状態を見て、「非常に良い」で出品することもあります。この辺りは主観的な判断になってしまいますが、こういう時は購入者の立場になって、自分がそのコンディションで商品を受け取ったらどう思うかで判断するようにしています。

 

付属品の有無(付録つき雑誌の場合)と開封、未開封

付録品にはCD、DVD、ポスター、手帳、コスメなど様々あります。付録付き雑誌の基本は、付録がちゃんと付いているものを仕入れるようにします。そうでなければ販売時の商品価値が下がり、見込み通りに利益を確保することができません。

付録CDが未開封(非常によい)

上の写真はCD付き単行本です。付録は未開封でしたが本に少しキズが見られたので、ランクを下げて「非常に良い」で出品しました。

DVDやCDが付録しているケースで、商品のコンディションがよく、付録が未開封であれば「ほぼ新品」で出せます。開封してある場合は「非常に良い」以下での出品です。

 

中古品では写真と説明文を掲載しよう

Amazonのコンディションガイドラインがあるとは言え、見ての通り厳密に数値化された基準ではありません。従ってセラーによってコンディションにばらつきが出ることはどうしても避けられません。出品者は利益を出そうと少しでも良いコンディションで出品しようとするし、購入者はどうしても辛めに評価をしがちです。この認識の相違によっては商品納入後に購入者との間でトラブルやクレームになりかねません。

こうした双方の認識ギャップを少なくするためにも、中古品では写真と説明文の掲載が必要です。写真を撮影することで、出品者にとっては競合との差別化にもなります。

(以下、参考記事)

 

 

客観的に状態を見て、最後は主観で決める

この記事では中古本の見るべき箇所、項目について説明してきました。ここまで読んでお気づきになられたかもしれませんが、コンディションの決め方は、最終的には出品者の主観的な判断になります。中古本の状態は一品一様、さまざまあって、個別のコンディションを具体的に規定するガイドラインは存在しないからです。

ここで大事なのは「自分が購入者だったらどう思うか?」という視点です。自分が購入者の立場で「非常に良い」と思えないなら「良い」や「可」にランクを落として出品すればよいでしょう。

「これくらいなら大丈夫だろう」と自分目線で考えず、客観的に商品の状態を見極めて、最後は購入者としてどう思うかで判断します。購入者と認識に多少の誤差があったとしても、説明文へ明確な記載と商品写真を掲載しておけば、それほど大問題にはならないはずです。

 

まとめ (商品状態の見極め方(セット本、単行本、雑誌編))

ここまでの内容をまとめます。

  • Amazonのコンディションガイドラインをベースに状態決めをする
  • ただしガイドラインでは明確に記載のない項目が多い
  • 中古本で見るべき箇所は1. 背表紙、2. 天、3. 小口、4. 地、5. カバー、6. (本の)中身
  • チェック項目は1. ヤケ、2. 折れ、しわ、破れ、シミ、汚れ、3. 書き込み、線引き、4. 水濡れ、5. 表紙カバーの有無、その他ダメージ(落丁、乱丁)、5. 箱付きの有無(箱付きセット本の場合)、6. 付属品の有無(付録つきの場合)と開封、未開封
  • 商品は客観的に見て、コンディションは主観で決める。大事なのは、購入者目線。
  • 判断に迷うときはランクを一つ落として出品する
  • コンディション判断ができるようになると、店舗での「状態抜き」が可能となる

商品状態の見極め方は非常に重要です。これができるようになると、店舗での「状態抜き」ができるようになります。店舗での状態抜きができるようになると、利益を増やすことができます。また、例え人気商品であっても状態が悪いものは無理に仕入れをしない、という判断ができるようになります。

数をこなせばコンディションの目利き力は自然に身についてきます。失敗をするかもしれませんが、経験値を増やすことでやがて利益も増えてくるはずです。実店舗でどんどん商品をリサーチしていきましょう。

 

 

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