【2020年最新版】プライスターを使って出品価格を自動で調整する方法
Amazonでせどりをする者にとって、出品している商品の価格改定は必須の作業です。需要は日々変動するし、競合はいるし、トレンドも変化しています。とはいえ副業という限られた時間の中でせどりをしている以上、価格改定の作業だけに膨大な時間を割きたくありません。
「でも出品している品目が多いからなあ。一個一個の価格変更するのって大変なんだよねー。」そう感じているセラーは多いはず。そんな時にプライスターの価格調整機能を使えば、自動で狙いどおりの価格に改定してくれます。今回はこのプライスターを使った価格改定について書いていきたいと思います。
価格改定の必要性(なぜ価格改定するのか)
まず初めに、そもそもなんで価格改定が必要なのでしょうか?答えはいたって簡単です。価格改定しなければ、自分の商品が売れなくなるからです。本来なら一度商品を出品したら、あとは何もせずに売れて欲しいですよね?しかもできるだけ利益の残る形で。
だけど市場は自分の思い通りに動くほど単純ではありません。気が付けば、いつの間にか自分より安い値段で販売するライバルが何人も出現している→自分だけ高値に取り残されたまま→売れない→時間がたってさらにライバルが増え、価格競争→気づいたときには損切り、こんなことが市場では日常的に起きているのです。
そうならないためにも、出品価格を定期的に見直し、価格改定を行う必要があるのです。
価格改定の自動化ツール、プライスター
商品を売るためには、状況に合わせた柔軟な価格調整が必要です。とはいえライバルが出現するのを自分で確認して、毎回一つ一つ価格改定を行うのはとても大変な作業です。そこで役に立つのがプライスターの自動調整機能。目的に応じて商品の価格を自動整してくれる便利な機能です。なお、プライスターは月額5,280円(税込み)の有料ツールとなります。
プライスター「価格の自動変更」
プライスターの価格自動変更には以下のモードがあります。出品者がどのように商品を販売したいかで選択することができます。
- FBA状態合わせ
- 状態合わせ
- FBA最安値
- 最安値
- カート
- カスタム
- しない
表:プライスター価格設定の一覧
出典:プライスターの使い方ブログ「価格の自動変更について」より抜粋
価格追従の対象をどこまで広げるか? 価格調整モードの選択
各モードの説明に入る前にもう1点だけ、価格追従する対象範囲について記しておきます。対象をどこまで広げるかによって、プライスターの価格調整モードは選択可能だからです。
基本的に新品は新品、中古は中古の自分と同じ状態を対象にする設定となっています。さらに対象範囲をFBAのみならず自己発送も含めるのかどうかも、モードによって選択可能です。少し分かりにくい点がありますので、各モードの対象範囲をマトリックスで示してみます。
図1は商品を大きく「新品・中古」、「FBA・自己発送」のマトリックスに分けています。もちろん、中古にはほぼ新~可まで4つのコンディションが存在しています。これが初期状態です。
図1:価格追従の対象範囲マトリックス
図2は「FBA状態合わせ」の対象範囲です。価格追従する対象を赤枠で囲んでいます。自分がどの状態の商品を出品するかで見てください。例えば、FBAの新品コンディションで出品した場合。新品・FBAにいる競合の中で最安値の価格に合わせて調整されます。
中古の場合も同様に自分が出品したコンディションと同じコンディション内で最安値のライバルに価格を合わせます。
なお、最安値に合わせるので新品の場合は「FBA最安値」も「FBA状態合わせ」も、同じ動作になります。
図2:FBA状態合わせ
FBAだけでなく、自己発送の競合も含めた新品の最安値に価格調整したい場合は、「状態合わせ」を設定します。それが図3です。
図3:新品・状態合わせ
中古で「状態合わせ」を設定した場合は、自己発送まで含めた、自分と同じか自分よりもよい状態の最安値に価格を合わせます。
図4:中古・状態合わせ(ほぼ新)
例えば自分が中古FBAの「非常に良い」(図5の③のポジション)で、自己発送のライバル(図5の⑧)も含めて5,000円の最安値で出品していたとします。この時もし自己発送「ほぼ新」(図5の⑦)のライバルが4,800円で出品してきたら、自分の価格は4,800円に追従するということです。
図5:中古・状態合わせ(非常に良い)
自分が中古FBA「良い」や「可」の時も同様です。(図6、図7参照)
図6:中古・状態合わせ(良い)
図7:中古・状態合わせ(可)
中古FBAの「可」で出品し、「状態合わせ」を設定したら、図10で示す中古・最安値と実質的には同じことになります。この中古「状態合わせ」は、この後に説明する「赤字ストッパー」設定との組み合わせで、一定の利益を確保しつつ、最短で売り抜けたいときには有効な方法です。
図8は中古の「FBA最安値」設定です。中古のFBA内でいち早く売りたい時に使用するモードです。
図8:中古・FBA最安値
図9の新品「最安値」設定は見ての通り、図3の「状態合わせ」と同じになります。
図9:新品・最安値
中古の「最安値」は、自己発送も含む中古全体での最安値に合わせます。
図10:中古・最安値
しかし自分がFBA出品であれば、基本はFBA内での競争にとどめたほうが私は良いと思います。理由は、FBAと自己発送を購入者から見たときに、FBAにはプライム配送など価格以外のメリットがあるからです。また、FBAは自己発送よりAmazonの配送料や手数料がかかる分、粗利益が低くなります。そのためどうしても早く商品を売りたいとき以外は、「最安値」と「状態合わせ」を使うことは避けたほうが良いです。
逆にいうと、「最安値」や「状態合わせ」で販売をしなければならないほどに、ギリギリの状態で商売を回すのは非常にリスクが高いです。仕入れの段階からプライスターとKeepaを使って、商品の回転や利益をよく見極めていくようにしましょう。
最後は図11の「カート」設定です。カートの設定は新品のみで中古に対しては追従しません。自己発送を含む新品の中でカートの価格に追従する設定方法です。しかしこの方法で価格を合わせたからといって、必ずしもカートを取れるというわけではないのでご注意ください。
図11:カート
自動価格調整、各モードの動作について
追従する対象範囲を確認したところで、プライスター価格調整機能の各モードについて説明していきます。どんな設定なのかは各項目を見たら大体わかるかもしれません。しかし実際の価格追従の挙動について、分かりにくい部分があるので図で示してみます。
FBA状態合わせ
対象範囲で示した通り、このモードではFBA内で自分と同じ状態にいるライバルの最安値に価格を合わせて追従していきます。例えば最初に7,000円で出品した商品も6,000円で販売するライバルが出現するとそれに追従し、5,000円、4,000円、と最安値が更新されるたびに追従していきます。
価格を下げれば当然、粗利益が減ります。これ以上、追従したら赤字になってしまう!という時に備えて、「赤字ストッパー」を設定しておきます。この金額を設定しておけば、例えそれ以下の価格でライバルが出現しても、ストッパーで価格が下げ止まります。例えば、赤字ストッパーを3,000円に設定した場合、ライバルが2,000円で出品しても、自分の価格は3,000円でストップします。(図12)
図12:赤字ストッパーあり
赤字ストッパーを設定していなければ、2,000円で出品してきたライバルに追従し、自分の価格も2,000円になります。(図13)
図13:赤字ストッパーなし
では、このままどこまでもライバルに価格追従していくのかというと、そうではありません。FBA状態合わせでは、仕入れ価格で下げ止まります。もし仕入れ価格が1,000円であれば、ここが下限値になります。
もし仕入れ価格を下回ってでもライバルに追従したいのであれば、「カスタム」の「赤字ストッパーの設定」で「仕入れ価格を赤字ストッパーとして使用しない」にチェックを入れます。しかしここまでして販売しようとするセラーは、現実には少ないと思います。
図14:赤字ストッパーなし(仕入れ価格が下限)
ここまでは価格が下がる方向に追従するパターンでしたが、逆に上がる方向で追従する場合があります。それは自分がFBA内の最安値のときで、ライバルがその価格より高い値段で出品してきた場合です。自分の価格をライバルの高い価格に合わせて自動調整してくれます。
また、赤字ストッパーの逆に「高値ストッパー」の設定をすることができます。FBA内で自分以外の出品者がいなくなった時。設定した高値まで価格を引き上げてくれます。その場合は事前に設定をしておく必要があります。
図15:高値ストッパー
高値ストッパーは赤字ストッパーの逆で、もしライバルが自分の設定した高値を超える価格で出品してきても、自分の商品価格は高値ストッパーを超えて追従することはありません。
以上、図12~図15までが基本的な価格追従の動作となります。
状態合わせ
状態合わせでは新品の場合、価格追従の対象範囲と動作は「最安値」の設定と同じです。
中古の場合、図4~図7に示した通り自分が出品したコンディションによって、価格追従の対象範囲が変わります。
FBA最安値
FBA最安値では、新品の場合、価格追従の対象範囲と動作は「FBA状態合わせ」の設定と同じです。
中古の場合、図8で示したように自分の出品したコンディションに関わらず、FBAの中古のすべてのコンディションが対象範囲となります。
最安値
最安値では、新品の場合、価格追従の対象範囲と動作は「状態合わせ」の設定と同じです。
中古の場合、図10で示したように自分の出品したコンディションに関わらず、FBAと自己発送の中古すべてのコンディションが対象範囲となります。
さらに、この最安値と状態合わせの設定では、自分の仕入れ価格を下回ってライバルに追従します。つまり原価を無視して、なりふり構わずとにかく売りたい、という時に設定するモードだといえます。
図16:仕入れ原価を下回る販売(最安値)
しかし一般のセラーにおいて仕入れ価格を下回って販売する時点で、すでに相当の赤字額です。Amazonの配送料、販売手数料を加味すると、実際の損益分岐点は仕入れ価格よりずっと上のはずだからです。この価格設定モードで売らなければならないほど困っている場合、むしろ無理に販売をせず、商品を廃棄してしまったほうが良いかもしれません。
カート
カート設定の適用は図11でも記述した通り、新品のみです。また、自分の商品価格をカートに合わせますが、それでカートが取れるとは限りません。カートを取るためには価格以外の条件も加味されるからです。
カスタム
カスタムでは、出品商品ごとに価格設定の条件を変えることができます。例えば新品で競合にAmazonがいる場合、Amazonは追従対象にしない(無視する)設定を行うことができます。あえてAmazonと価格競争せず、Amazonの在庫切れを待って販売するような場合や、Amazon以外の競合に価格追従させたい場合に使います。
その他にカスタムでは、価格追従の対象が自己発送であれば「+〇〇%の上乗せをする」、ポイントを含めてライバルに追従するかなど、目的に合わせた細かいカスタム設定が可能です。
しない
このモードでは自動調整は行われません。
私の場合、基本的に利益額を重視しているため、「FBA状態合わせ」+「赤字ストッパー」+「高値ストッパー」を設定しています。確保したい利益額があって、下限上限を設定しているイメージです。プライスターの在庫画面を見れば、赤字ストッパーで下げ止まっている商品には下の写真のように「赤字STOP!」の表示が付きます。
その価格が相場からかけ離れていると判断したら、赤字ストッパー価格をさらに引き下げるようにしています。商品によって個別に価格設定しているものもありますが「FBA最安値」、「状態合わせ」、「最安値」、この3つの機能は使用しないようにしています。自分の販売目的である利益の確保が難しくなってしまうからです。
早く市場でさばきたいのか、利益をできるだけ確保して販売したいのか。自分が商品をどのように売りたいかによって、各モードを選択すると良いでしょう。
価格調整機能でいいこと(想定よりも高値で売れる)
プライスターの価格調整機能を使うことで、出品者として嬉しいことがあります。この機能を使うことで、自分が想定していた販売価格より高く売れた時です。
いつの間にか市場で安売りのライバルがいなくなった時、自分の商品価格が自動で上昇、その値段で売れることがあります。
これは非常にうれしいサプライズです。市場の動きを自分で確認しながら一品一品、細かく価格改定していては効率が良くありません。しかし価格を設定範囲内で自動調整してくれるプライスターの機能があれば、しばらくは放置しておいても安心です。この機能だけでもせどりツールとして月額有料の価値は十分にあると感じます。
価格調整を忘れて出品すると、損をしてしまうかも
この価格調整機能を設定していないと、セラーにとっては逆に機会損失になる可能性があります。商品の相場が上昇していく中で、自分の商品だけが安値で取り残されることもあるからです。自動調整機能であれば、価格の引き上げを行ってくれるのに、です。
その結果、販売した後で実はもっと高値で売れたのではないか?という疑念に駆られることになるのです。
どのモードを選択するかは、商品をどのように販売したいかで決めよう
ここまでの説明で、プライスターの価格調整モードがどのような動作をするかは理解してもらえたのではないかと思います。その上で、セラーとして商品価格をどうすべきかを考えます。
もちろん、新品か中古か、どのジャンルの商品を取り扱うかによって価格設定の考え方は異なってきます。「トレンドものだから、早く売ってしまいたい」、「時間はかかっても一定の利益額を確保したい」等、です。
新品で前者の場合なら、設定はFBA最安値かFBA状態合わせでしょうし、後者の場合なら同じ設定でも赤字ストッパーを高めに設定することで、販売時に一定の利益を確保することを狙えます。
もちろん、後者の場合は赤字ストッパーより下の値段で市場価格が推移していれば、なかなか売れないでしょう。あるタイミングで、赤字ストッパーの価格を引き下げる判断も必要になってきます。自分の目的や商品の特性に合わせてモードを使い分けたり、設定をカスタマイズしたりして、価格改定を実行していきましょう。
まとめ(プライスターを使って、価格を自動で調整する方法)
今回の記事内容をまとめます。
- 商品を販売するためには、定期的に価格改定を行う必要がある
- プライスターの価格調整モードを使えば自動で価格設定が可能
- 価格追従する対象と、どうやって商品を販売したいのか(回転重視or利益重視)で設定モードを選択しよう
- 目的に合わせた細かい追従条件もカスタムできる
- 価格調整機能を使うと思わぬ高値で販売できることがある
今回はプライスターを使用する前提での価格調整について書きました。価格改定の自動化にはツールの使用が欠かせません。出品する商品ごとに設定を行い、うまく商品を回転させながら、利益を増やしていきましょう。
仕入れはもちろん、検品から梱包のやり方までを解説した
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